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福田 光宏; 倉島 俊; 宮脇 信正; 奥村 進; 神谷 富裕; 及川 将一*; 中村 義輝; 奈良 孝幸; 上松 敬; 石堀 郁夫; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 210, p.33 - 36, 2003/09
被引用回数:4 パーセンタイル:33.7(Instruments & Instrumentation)数百MeVの重イオンマイクロビームはバイオ研究に必要とされる重要なプローブである。原研AVFサイクロトロンでは、生体機能解明研究に適した260MeV Neマイクロビームのシングルイオンヒット技術の開発を行っている。ビーム径1mのマイクロビームを生成するためには、集束レンズでの色収差の影響を最小限に抑えるようにビームのエネルギー幅をE/E=0.02%にする必要がある。サイクロトロンビームのエネルギー幅は加速電圧波形と位相アクセプタンスに依存し、正弦波を用いた従来の加速法では0.1%が通例である。第5高調波電圧を基本波電圧に重畳することによりエネルギー利得の均一化に必要なフラットトップ電圧波形を作ることができ、エネルギー幅の最小化が実現される。そこで、既設の基本波共振空洞に連結し、基本波周波数の5倍の周波数帯域(55-110MHz)の第5高調波を発生させるための同軸型共振空洞を設計・製作した。パワー試験において、ディー電極の端部に設置した加速電圧ピックアップ電極からの信号をモニターすることにより、第5高調波電圧が基本波電圧に正常に重畳されていることを確認した。